C.G.ユングのホロスコープ


スイスの心理学者・精神医学者であるC.G.ユング。


医師でありながら、占星術や錬金術にも精通していたと言われます。


太陽・獅子座生まれの彼のホロスコープをいっしょに見ていきましょう。





カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung、1875年7月26日 - 1961年6月6日)。


集合的無意識や元型(アーキタイプ論)などを主張。


分析心理学(ユング心理学)を創始し、人間の深層心理を読み解き、現代心理学の礎を築きました。


ユング心理学は占星術にも取り入れられ、より個人個人の奥深くまで読み解く「心理占星術」へと発展しました。




【4エレメント】 

 《天体数》 火:3 地:3 風:2 水:2 

 《スコア》 火:8 地:7 風:8 水:4


 【3モダリティ】 

 《天体数》 活:3 不:6 柔:1 

 《スコア》 活:6 不:19 柔:2


(※スコアの数値については様々な計算方法があるかと思いますが、当サイトでは☉☽ASCのサインをもっとも高得点とし(MCはノーカウント)個人~木星を次点、土星以遠、ドミナントプラネットまでを考慮した数値となります。詳しくは別記事にて。)


【天体のサイン】 

 ☉獅子座♌ ☽牡牛座♉ ☿蟹座♋ ♀蟹座♋ ♂射手座♐ 

♃天秤座♎ ♄水瓶座♒ ♅獅子座♌ ♆牡牛座♉ ♇牡牛座♉



エレメント(価値観)はバランス型・モダリティ(行動様式)は不動


まず、C.G.ユングさんのホロスコープの全体像を見ていきます。


4エレメントは水がやや少なめではあるものの、あまり偏りがなくバランス型のタイプになります。


エレメントがバランス型の人というのは、物事の価値観にいい意味で偏りがなく、さまざまな人の意見やモノの見方に対応できる器と言えます。


意外と役者さんや芸能人などに多いです。さまざまな役割を演じるのに向いているのかもしれません。


ユングさんの場合は、精神分析という仕事でそれが生かされたと言えます。


多種多様なクライアントの価値観に、先入観なくフラットに真摯に向き合うことができる、という強みになったのだと思います。



一方で、モダリティ(行動様式)の方はかなり不動(Fixed)が多くなっています。


これはまさに、心理学・精神医学の研究者という意味で、おおいにその強みを生かされていると言えます。


また、ユングさんの人物像としても、どっしりとした重厚感が漂っており、かなり不動のイメージが強いです。


ひとりひとりのクライアントとじっくりと向き合いながら、コツコツと地道な研究を重ね、統計学だけでは分からない、人間の精神の奥深くを探求していったのですね。



内側に燃える熱い炎


どちらかというと重いイメージのあるユングさんですが、天体のサインを見ていくと、ユングさんの内側に熱く燃える情熱の炎を見出すことができます。


何と言っても、太陽獅子座ですね。

燦々と力強い太陽。

創造的でクリエイティブな人生を望みます。


そして、火星が射手座。

火のサインの中でも射手座の火星は、哲学や信仰への情熱も表します。


ユングさんは学生時代、ゲーテやニーチェなどの哲学に影響を受けたそうで、まさにですね。


ユングさんの太陽と火星から、すごく雄大で強いエネルギーを感じます。



また、ユングさんがフロイトさんに送った手紙に書かれていた以下の文章が素敵です。

(ユングさんは、やがてフロイトさんと袂を分かつことになります。)



「このところ占星術を研究中ですが、その知識が神話を理解する上で絶対的に必要なものだと思われます。この夕闇の地帯には不可思議な事態がいくらでもあります。わたしのこうした無限彷徨を、どうかご心配なさいませんように。いつの日か人間の魂の認識に役立つ、赫赫たる戦利品を携えて帰還するつもりです。」


「赫赫たる戦利品を携えて帰還するつもりです」って、カッコいいですよね!


ユングさんはいわゆる闇の領域(オカルトや占星術・錬金術など)の研究が、昼の領域(医学としての心理学・精神分析)に必要不可欠という立場で、独自の分析心理学を確立していきます。


それは、人間というものを理解するためでもあり、もしかしたらユングさんご自身の内側からくるクリエイティビティの表出でもあったのかもしれません。


そして、果てしない人間の深淵をのぞく冒険でもあったのでしょう。


まさしく、太陽獅子座・火星射手座といえますね。


実はユングさん、たくさんの絵画を描き残しておられます。



上記の本は私自身まだ読んでいる途中なのですが、この中でもいくつかユングさんの絵が紹介されています。


何の絵かと言いますと、ユングさんご自身がご覧になったヴィジョン(夢)の絵になります。


これがですね、宗教画のような重厚感とオカルト的な不思議さが漂う、とても芸術的な作品の数々で、びっくりしました。


ユングさんの月は牡牛座。牡牛座の月自体は、強いこだわりや女性性の強さを示す場合もありますが、芸術的な面も強いです。


ただ、ユングさんの場合は水星と金星が蟹座で、基本的に母性的なやさしさというか、クライエントさんのことをほおっておけない、面倒をじっくり見てあげる、そういった性格があるのでしょう。


ですから、芸術家というよりは、やはり人と関わる心理学の方へ進まれたのですね。


あくまで月なので、ご自身の内面を表現することで満足されていたのかと思います。




ユングさんのASC水瓶座1ハウス土星は大谷翔平さんと同じ


それでは、アングルとハウスを見ていきましょう。


これは本当に偶然なのですが、前回ご紹介した大谷翔平さんと偶然の一致がありました。



ユングさんも大谷翔平さんも、ASC(アセンダント)が水瓶座で、1ハウスに土星が滞在しています。


何でしょうね・・・天才の配置なのでしょうか。


1ハウス土星で言うと、(これはツイッターの方でつぶやいたのですが)棋士の藤井聡太さんも1ハウス土星です。


1ハウス土星は、努力の天才なのかもしれません。


お三方とも、佇まいはすごく落ち着いていて、おだやかなイメージもありますよね。


1ハウス土星。これについては、引き続き研究していきたいです。



大谷翔平さんはASC水瓶座→MC射手座でしたが、ユングさんはMC蠍座です。


このMC蠍座に、ユングさんが心理学・精神医学の分野に生涯を捧げたことが象徴されています。


ASC水瓶座→MC蠍座は、広くて開かれた自由な人間関係から、一人一人とじっくりと強いきずなを結んでいくこともできるラインになります。


また、水瓶座も蠍座も個性的で、広く一般に知られている常識などに疑問を持ち、覆していくようなエネルギーがあります。


そして、ズバリこのラインはカウンセラー向きです。




ユングさんは昼と夜の境界に生まれた人


C.G.ユングさんの出生時刻はネット上にいくつか情報がありましたが、当サイトでは上記の『赤の書』と占星術に記載のあった時刻で出しています。


ホロスコープを再掲します。



ユングさんの太陽は、DC(ディセンダント)とぴったりと重なっています。


これはつまり、ユングさんは日没の瞬間にお生まれになったということです。


ユングさんご本人も、この事実が気に入っていたようです。


陽の最後の光が部屋に差し込んできたとき、昼と夜の境界に生まれたと好んで言っていた

(上記引用サイトより)


これは一般的な西洋占星術の解釈とは少し離れますが、この太陽の位置が意味することはとても象徴的です。


ユングさんご自身の中に二つの人格が存在すると認識されていたこと。


医学とオカルトという光と闇の分野を統合して、今までにない人間の深い心理を抉り出すことに成功したこと。


まさに生まれた瞬間の星の配置が、ユングさんの人生に何か大きなエネルギーを与えているように感じます。



ユングさんご自身も、生まれた時の太陽の配置は重要だとおっしゃっています。

西洋占星術の技法だけでなく、その人が生まれた瞬間の空はどんな空だったのか?

そこから来るイマジネーションから、その方の魂やエネルギーを読み解いていく。

そんな星読みができるようになりたいと、個人的には憧れています。

今回はリーディングというよりは、感想のような形になりました。

ユング心理学もいつか、きちんと勉強したいと思います。


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