Mabon 魔女の秋分の過ごし方
秋分点と占星術
西洋占星術で言うと、秋分点は太陽が天秤座0度の位置。
また、バランス感覚というのは美的なセンスとも関わります。
ケルトの神・メイボン
メイボン(Mabon)はケルトの神であり、その伝説は実在の人物をもとにしていると言われています。
メイボンは光と闇の神、そして『輝かしい西方の長(上記サイトより引用)』であり、狩りの神でもあります。
(狩りの名手であるオオカミやコヨーテはメイボンのシンボルでもあります。)
ケルトの人々は、これから冬に備えて食料を蓄えておくために、秋の野山に出て最後の狩りをする季節になります。
命をいただきながら、私たち人間は生きている・生かされているという真実。
その光と闇に眼を開き、豊かな恵みに感謝を忘れないことが大切ですね。
セージと塩
セージと言えば、スピリチュアルに詳しい方はホワイトセージを思い浮かべるかもしれません。
ホワイトセージは、北アメリカの原住民たちが古くから儀式の場で祈りや浄化のために用いてきたハーブです。
(左:コモンセージ 右:ホワイトセージ)
それとは別で、料理で使うセージ(コモンセージ)にも多くの薬効があり、ヨーロッパで昔から広く使われてきました。
のどや消化器系にやさしく働き、抗菌作用、防腐作用、収れん作用、また精油は女性ホルモンのバランスにも効果があると言われています。
魔女たちはセージを庭先に植えて、うがい薬やお肉の保存(ソーセージのセージはこのハーブの事)、様々な肉・魚料理、歯磨き、シップ、女性特有の悩みなどの万能薬として使ってきました。
セージが元気に育っている家には病人は出ない、という言い伝えがあるほどです。
また、塩は海と大地の恵みであり、料理を美味しくするだけでなく、血液や体液を構成する重要な成分であり、殺菌・保存作用や浄化作用があります。
古今東西、塩は貴重なものとして珍重されてきました。
ケルトの民は、アルプスから塩を掘り起こし(岩塩)、ヨーロッパ全土だけでなく北アフリカやトルコまで広く貿易をしていたそうです。
また、海に囲まれた日本では塩と言えば海の塩であり、ミネラル分を豊富に含んだ塩を用いてきました。
日本では古より塩には神聖な力があると信じられており、神前に供えたり、空間の浄化、結界をはるためなど、さまざまな儀式や穢れをおとすためにも用いられてきました。
(バスソルトをお風呂に入れて、ゆっくりと湯船に浸かるのも手です。)
セージと塩。
古今東西の知恵を用いて、夏の間にたまった疲れを癒し、またこれから少しづつ闇が長くなっていくこの時期に、心身を整え、空間や体を浄化し、また保存食づくりにも活かしていくといいですね。
静かな時間を取り、感謝する
メイボンは2回目の収穫祭。
大地からの恵みだけでなく、春分から半年のこの期間に、あなたの中にもたくさんの豊かな経験や思い出が収穫されていることでしょう。
春に芽吹き、恵みの雨と太陽の光をいっぱいに受け止めて、夏には体全身からエネルギーがあふれ、楽しいキラキラとした思い出ができたかもしれません。
また、そうでなくても、エアコンの効いた部屋でサイダーを飲みながら、読書に耽っていたかもしれませんが、それも大切な思い出です。
春から夏の太陽の季節を経て、今は体も心も少し疲れている時期でもあります。
昼と夜のバランスが取れるこの時期は、静かに自分を見つめ、得たものに感謝し、またいらなくなったと感じるものは静かに手放していくのにいい機会です。
虫の音を聞きながら、瞑想してみるのもいいですね。
(あなたの中のバランスがとれた時、魔法は自然に起こります。)
魔女の第二収穫祭、メイボン。
秋の訪れを感じながら、ゆっくりと体と心を癒し、整えてまいりましょう。
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