蟹座のルーラー「月」と女教皇について

太陽が蟹座に入って、異例の暑さが続いております。

少しでも涼しさを感じていただける話題をお届けしたいと思い、今回も蟹座と「月」にまつわるお話をしたいと思います。



12星座には、それぞれルーラー(支配星)というものが存在します。

各星座それぞれに強い影響力を持つ天体です。(各ルーラーシップについては、また別記事でまとめます。)


蟹座のルーラー(支配星)は「月」になります。

ホロスコープでのは、

・源・感受性・情緒・母親・女性性・ 潜在意識・個人の領域・日常生活

などを象徴していましたね。


「月」を別の視点で見てみましょう。

西洋占星術の12星座や10天体は、タロットカードの大アルカナカードにも対応しています。

蟹座は「Ⅶ戦車(The Chariot)」

(最近の猛烈な暑さは、チャリオットが逆位置で効いているのかな??)

月は「Ⅱ女教皇(The High Priestess)」

と、いうのが一般的に言われている対応カードになります。


蟹座がなぜ「戦車」なのかという考察は、長くなりそうなので今回は置いておいて、「月=女教皇」について、見ていきましょう。



女教皇のカード。

一言でいうと、きりっとした知的でカッコいい女性というイメージですね。

いろんな解釈があると思います。Wikipediaによると、


正位置の意味 
直感、感性、知性、安心、満足、期待、聡明、雰囲気
逆位置の意味 
悲観、無気力、無神経、現実逃避、疑心暗鬼、孤立


青い海と空を背景に、青い衣に身を包む修道女(尼僧)。位はとても高そうです。

真っすぐに前を見つめる瞳からは、冷静さと意志の強さ、世の中のいろいろなものをすべて見てきたような、落ち着いた洞察力のようなものを感じさせます。

頭上と足元には月。

頭上の冠?かぶりものは、3つの月を表していて、私には3つの顔を持つ月の女神ヘカテーを連想させます。

(ヘカテーは「境界」に住んでいて、あちらの世界とこちらの世界を自由に行き来できる特別な女神。霊力がとても強い。)

足元の三日月も不思議ですね。三日月自体は女性性の象徴ということですが、青い衣の裾がまるで海のさざ波のように見えます。

しっかりと椅子に腰かけていながら、どこか非現実的で夢と溶け合っているような雰囲気があるのですよね。

背後の黒い柱は闇を、白い柱は光を表しているそうです。

女教皇が手に持っている書物は、人類の、あるいは宇宙の叡智の結集でしょうか。



私の大好きなクリス・アンさんの「THE MUSE TAROT」の女教皇にあたるカードがとても素敵なので、ご紹介させてください。



女教皇は、片足を物質世界に、もう片方の足を宇宙に置いて座っています。
彼女の玉座は、海と砂でできています。
この玉座を通じて、古代の知恵を人々に伝えているのです。


背後のルーン文字や、月のエネルギーを受け止めて第三の目で世の中を見つめる姿は、とても神秘的ですね。

夜のヴェールは開かれており、まさに自由に夜(闇)と昼(光)を行き来できる不思議な力を感じさせます。

私も大好きなカードです。



西洋占星術における天体「月」については、いろいろな説があるようで、Twitterなどでも興味深く読ませていただいていますが、「月」は文字通り潜在意識・無意識の世界なので、やはり定義が難しいものなのかもしれません。

私自身としては、月は「見ていてくれる存在」なので、ふだんはそれこそ無意識でいいのかなと感じていました。

本人は意識していなくても、周りの人から見ると太陽星座より、月の方がよりその星座らしさがナチュラルに出ているな~と思ったりするものです。


ですが、占星術の天体「月」が「ⅩⅧ The Moon」ではなくて「Ⅱ女教皇」であるということは、もう少し積極的な意味があるのかなと、思い直しています。


たとえば、以前の記事で書いたように、自分で自分を育てようとするとき。

あるいは、もっと自分の奥底に眠る意識や自分のルーツを呼び覚ましたいと感じるとき。

クリエイティブ活動や創作・芸術に関わることを深めていきたいとき。

もっと宇宙とつながりたいとき。

はたまた、魔法の力を手に入れたいとき(!?)。


女教皇のように「片足を物質世界に、もう片方の足を宇宙に置いて」、女神ヘカテーの自由に行き来する力を使い、夢やイマジネーションの力を光の世界に呼び覚ますことが必要なのかもしれません。


もし、あなたが女教皇の力を借りて、自分の奥底に眠る「月」とつながりたいと感じるなら、蟹座の季節はやさしいサポートが入るでしょう。

いつもより少し早くベッドに入り、海の上に浮かぶ白い月を思い浮かべるもよし、月明かりの浜辺を散歩するイメージをするもよし、谷川の底の青い幻灯でもいいかもしれません。

静かにイメージしながら今日も一日がんばった自分を褒めて、ゆっくりと眠りに落ちた時、「月」とあなたとの距離は、いつもよりグッと近く感じられるでしょう。


蟹座のこの季節に、ぜひ月旅行をしてみてくださいね。



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