12星座のルーラー(支配星)
12星座にはそれぞれ、強い影響を与える天体=ルーラー(支配星)が割り当てられています。
上の図は現代占星術の一般的なルーラーシップです。
もともと古典占星術では、蟹座の月と獅子座の太陽を頂点に、以下のように2星座で1つのルーラー(支配星)があてられていました。
蟹座 【月】【太陽】 獅子座
双子座 【水星】 乙女座
牡牛座 【金星】 天秤座
牡羊座 【火星】 蠍座
魚座 【木星】 射手座
水瓶座 【土星】 山羊座
とても、覚えやすいですね。
ところが、1781年に天王星が新たな惑星として発見されたため、占星術界でも天王星のルーラーシップを決める必要が出てきました。
天王星の象徴する「革命」そのものが占星術界にももたらされたというわけですね。
天王星は水瓶座のルーラーに定められ、その後1846年海王星発見時には魚座のルーラーに、そして1930年に発見された冥王星は蠍座のルーラーになりました。
冥王星はその後1990年代以降に相次ぎ太陽系外縁天体が発見されたことにより、2006年に準惑星に格下げ(?)されてしまいましたが、現代西洋占星術では冥王星も主要な10天体のひとつとして扱っています。
というわけで、現代の一般的なルーラーシップは以下になります。
蟹座 【月】【太陽】 獅子座
双子座 【水星】 乙女座
牡牛座 【金星】 天秤座
牡羊座【火星】【冥王星・火星】蠍座
魚座【海王星・木星】【木星】射手座
水瓶座【天王星・土星】【土星】山羊座
(すみません、ちょっと見づらいですね。もう一度、画像を貼ります。)
ルーラー(支配星)は12星座の解釈にも影響を与えています。
4エレメント×3モダリティで表す12星座は以下の性格でしたね。
【12星座とエレメント×モダリティ】
牡羊座♈ 火×活動 (勇猛果敢、猪突猛進)
牡牛座♉ 地×不動 (実感主義、いちばんおっとり)
双子座♊ 風×柔軟 (知的好奇心、いちばん柔軟)
蟹座♋ 水×活動 (やさしさとまめさ、いちばん気配り上手)
獅子座♌ 火×不動 (自己表現、じっくりと炎を燃やし具現化する)
乙女座♍ 地×柔軟 (状況分析、現状分析、実測、検査)
天秤座♎ 風×活動 (流行最先端、いちばん社交的)
蠍座♏ 水×不動 (感情や情緒を追求、愛情深い、心理学)
射手座♐ 火×柔軟 (自由奔放、内なる炎、哲学)
山羊座♑ 地×活動 (もっとも現実主義、働き者)
水瓶座♒ 風×不動 (情報を広く集めじっくり自分のものにして発揮する)
魚座♓ 水×柔軟 (もっともカウンセラー的・同情的、エンパス)
(↓参考記事)
たとえば、水瓶座は「風×不動」のサインなので、風の知的、思考、言語、情報、公平性などを不動の行動様式でじっくり着実に自分のものにして発揮するサインです。
でもこれだけでは、水瓶座の性格を完全に説明しきれているわけではありません。
ここに天王星♅の「革命、革新的、独創性」という特徴が組み合わさって、水瓶座独特のシャープな個性が表されます。
忘れてはならないのが古典占星術におけるもともとのルーラーである「土星」の存在です。
現代占星術では、どちらかというと広く自由なイメージの水瓶座と古風で頑固な土星というイメージがあまり結びつきにくいかもしれませんが、これこそが水瓶座のアイデンティティーに複雑な葛藤をもたらしている部分もあると私は考えています。
水瓶座の性格は、もともと何もないところから急転直下で革命をもたらすというよりは、土星という伝統や型をしっかりと自分のルーツや奥深くに持ちながらも、そこにあえて挑戦していく、革命を起こしていく、守破離のような特徴を持っていらっしゃいます。
(↓10天体の特徴まとめ参考記事)
12星座はこのように、各ルーラーの特徴も合わせて見ていくことで、より奥深く特徴的な性格が見えてきます。
西洋占星術はかけ算です。
星座ひとつとっても実に複雑な要素が絡み合っているので、〇〇座の人はこう!と、はっきり言い切るのは難しい面もあります。
ですが逆にそこに、読む人それぞれの感性や感覚を活かすことができるのも、西洋占星術の特徴です。
実に記号的で分析的なジャンルでありながら、直感的・感覚的でもある。
読む人それぞれのセンスが活きる占術です。
つまり、テクニック×感性=魔法なのかもしれませんね!
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